埼玉県久喜市の栗橋病院跡地問題について11月発行の農時新聞で掲載されました。
記事の中身を下記にて転載いたします。
農時新聞2020年11月15日付記事より

栗橋病院跡地問題 希望の光が灯るか!?

済生会栗橋病院が加須市に移転後、久喜市栗橋地区に再び病院が誘致されるのか、医療の空白期間は生じないかが最大の焦点となっている「栗橋地区病院跡地問題」で、久喜市は病院側との協議内容として「外来機能や救急機能を有する病院誘致について調整していると伺った」と初めて希望を灯す答弁を9月議会で示した。

外来・救急機能を有する病院誘致で調整中と回答

この答弁は山﨑智子・健康子ども未来部長が田村栄子市議、井上忠昭市議、石田利春市議の各質問に答えたもの。同部長はコロナ禍で栗橋病院の業務が多忙になったことなどから、従来のように市長と病院長が対面方式で定期協議することは困難になったと説明し理解を求めた。そして今回病院側からの回答は8月11日だったことや、病院とのやり取りは電話であったこと、相手は病院事務部長だったことなどを明らかにした。そのうえで病院側から「外来機能や救急機能を有する病院の誘致について調整している」との報告があったことを初めて明らかにした。

ただ各市議が質した「東病棟や地域救急センターはまだまだ使えると思うが、この活用はどうなっているか」については「具体的な建物の活用等についての詳細は伺っていない」とした。また「久喜市の支援はどうなるのか」に対しても現在の栗橋病院は地域の中核病院として医療を担っていただいているので、市は病院用地の無償提供や医療機器購入費に対する交付金などの支援を行っているが、(今後のことはまだ)病院も決まっていないし、どういう規模で病院経営するのかも分からない段階なので支援などについて申し上げることは差し控えたい」と述べた。

栗橋病院は平成元年7月1日に開院。移転の最大の理由は施設の老朽化。当初は施設の一部を加須市に移転する計画だったが、2年前、久喜市に対し、現在地での再整備案を白紙に戻すとし、加須市に全面的に移転することを表明。その際、病院長が「地域医療の存続に向けてあらゆる可能性を排除せず努力していく」と語った一言に、市も市議会議員も一縷の望みを託している。

済生会加須病院開院 令和4年春頃に延期

久喜市栗橋地区から加須市に移転することになっている済生会加須病院(仮称)の開院時期が令和4年春頃に延びることになった。

同病院武田一彦事務部長が10月20日、本紙の取材に答えた。当初開院は令和3年10月の予定だった。武田氏は「令和4年2月末には建物は完成する予定。その後、医療機器の設置などもあるので開院は2~3ヶ月後になると思う」と語った。

東武伊勢崎線「加須」駅南口から徒歩5分の場所に建設中の済生会加須病院は加須市を含む埼玉県東部地区の中核病院のひとつになる。加須市内では初の中核病院となる。

今春から建設工事が始まった同病院は鉄骨造り地上6階建て免震構造で延床面積は2万2800㎡。

診療科目は内科、小児科、外科、整形外科、泌尿器科、眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科、救急科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科など26科。病床数は304床(感染症病床4床含む)。事業費の概算は約1300億円。加須市約50億円の財政援助をする。

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