久喜市民の足「循環バス」「デマンドタクシー」の値上げに関して 2022年2発行の農時新聞 42号で掲載されました。記事の中身を下記にて転載いたします。
農時新聞 2022年2月1日付記事より

循環バス(100円→200円)デマンド(300円→500円)値上げ

久喜市 コロナ禍で実施時期は未定

久喜市は市民の“足”「循環バス」と「デマンドタクシー」の運賃を値上げすることを決めた。循環バスは現行100円を200円に、デマンドタクシーは現行300円を500円にする。

値上げは循環バスは平成15(2003)年以来19年ぶり、デマンドタクシーは平成25年の運行以来初めて。改定の主な理由は消費税10%増税の影響、燃料費高騰、人件費負担増など。一昨年11月に開催された交通会議(市民、有識者、業界団体代表の25名で構成)で値上げ案は了承されているが、実施時期は未定。久喜市市民部交通企画課の野中賢一課長は「値上げの了承は得ているがコロナ禍の中、市民生活への影響も考慮し、いつ実施するかは市で判断したい。いずれにしても周知期間は6ヵ月は必要と思っている」と話す。

記者の目

自家用車の普及で全国どの市町村とも公共交通の要である路線バスの廃止が相次ぐ。この影響は足の確保を公共交通に依存している高齢者などには深刻で、各自治体ではこれに対応する措置として民間事業者に業務委託するものの行政が運営する「コミュニティ循環バス」や「デマンドタクシー」を運行している。久喜市もその一つで市内7コースをくまなく走る「循環バス」については平成6年から、電話予約で自宅から目的地までの乗り合い「デマンドタクシー」は平成25年から運行を始めた。

ところで運賃改定で久喜市の財政支援(負担率)はどのくらい是正されるのか。調べたら100円が200円になる循環バスについては現行82%が64%に緩和される。300円が500円になるデマンドタクシーは現在の90%が83.1%になるだけだ。依然として市の負担率は高い。

高齢社会の中、行政は交通弱者をどこまで守り、どこまで支援をしなければいけないのか、税金が当てられるだけに受益者負担のあり方と公金の支出を真剣に討議すべき時かもしれない。

なお市民部によると年間利用者は、循環バス=昨年度10万7831人、1日368人(ピークは平成29年15万8978人)、一方デマンドタクシーの年間利用者=昨年度1万5588人、1日53人(ピークは平成30年2万1918人)。(長谷田一平)

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